基礎カリキュラム

基礎カリキュラムについて
約半年かけて一カ月に1つの作品を仕上げながら、丸刀、印刀など彫刻刀の使い方をはじめ
木彫りの基礎を習得することができます。

1カ月目の課題 -5枚のコースター-

コースター作り

① 正しい彫刻刀の持ち方木の持ち方指の使い方をアドバイスします。怪我をしないように、安全に彫刻刀を扱えるように、基本的なスキルを身につけていきましょう。

②この作品では、形にとらわれず四方八方から彫っていくようにします。木目によって微妙に彫刻刀の進み具合が違い、木の性質を感じとることができるでしょう。

③同じサイズの板ではありますが、このように5枚彫ることで基本を反復することになり、自然と技術が身につきます。

④ここでは良い作品を作ることより、安全に彫刻刀を扱えるようになることに重きをおいて彫りましょう。


2カ月目の課題 -ふぐの鍋しき大小-

ふぐの鍋敷き 木彫り

①ふぐは大きいものから彫っていきます。見本をよく見て、触って、観察してから見本と同じように彫っていきます。

②同じように彫るためには、彫っていく順番を守ることが大切です。

③目、えら、模様などは彫らず、中央部分は平らにして、周りを彫り下げていきます。ここで厚みをしっかり出すことは重要なポイントです。

④厚みを表現できたら、周囲の輪郭を整えます。口の丸み、背びれ尾びれの感じを出していきましょう。

⑤全体の形が出来たら、目、胴の模様、むなびれを彫っていきます。

⑥大きいふぐが完成したら、小さいもので反復練習をしましょう。



3カ月目の課題 -ぶどうのレリーフ-

木彫 ぶどう

①彫っていく順番を守ることが大切です。

②『浅く彫っても深く彫ってあるように見せるテクニック』を身につけましょう。このテクニックを応用することで、木彫りでの表現の幅が広がります。

③彫刻刀の微妙な角度によって、深みを出していきます。
くわしくは、ぶどうのレリーフの彫り方で解説しておりますので、参考になさってください。

ぶどう(レリーフ)の彫り方


4カ月目の課題 -テッセンのレリーフ-

鉄線 彫り方

①ぶどうと同じように彫り進めます。図案を変えることが、集中力を高めることにつながります。

②ぶどうの反復練習として取り組んでいきましょう。


5カ月目の課題 -お盆(ぶどうの図案)-

葡萄のお盆 彫り方

いよいよ基礎カリキュラム最後の作品です。
①ぶどうのレリーフを縮小したものが4つ組み合わさった図案になっています。

②お盆ですので深く彫らずに全体を浅めに彫り上げます。

③縮小した分だけ精密になりますので、繊細な彫刻刀の扱い方を習得することができます。この作品を仕上げることでレリーフの力量をさらに上げていきましょう。


6カ月目の課題 -なすの器-

基礎作品 なすの器なすの器の裏①平面だけでなく裏と表の両面を彫ることで、立体的な彫り方の基本を習得することができます。

②表面をお皿のように彫っていきます。表の形を彫ってから裏を彫るようにします。
(彫っていく時の安全性を考慮しています。)


このように基礎カリキュラムをきっちりこなすことで、
彫刻刀の持ち方、刃の角度、彫る順番などを理解し、身につけることができます。
それでもまだ基本的な技術をすべてマスターしたとは言えないと思います。
新しいものを彫っていく場合には、常に基本的なことを忘れずに反復していくことが上達のコツです。
ここで身についた技術は様々な作品に応用していくことができますので、
作品作りを楽しみながら、レベルアップを図りましょう。

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