ぶどう(レリーフ)の彫り方

彫っていく手順:基本は手前から。

大きい葉→小さい葉→実→幹・つる→仕上げ

葉を彫る

手前にある大きい葉から彫っていきます。

①印刀12ミリで、葉の周り(輪郭)をたて込みます。
CIMG6109

たて込みの角度
たて込みの角度を45度くらい(上の写真を参考に)寝かして彫りましょう。

たて込む:ノミや彫刻刀を使って、木に対し刃を入れることを言います。

葉の付け根部分は丸刀6ミリを使います。
彫刻刀の使い方

45度のたて込みが終わったところ。
たて込み方

②たて込み後、周りを印刀もしくは12ミリの浅丸刀で浅め(20度~30度くらい)の角度で彫り起こします。

葡萄の彫り方

③次に、印刀で同じところを角度を立てて(80度くらい)たて込みます。
2回目にたて込む時には、最初に彫った断面を残してたて込みましょう。
彫刻刀の角度見本

レリーフの彫り方見本
彫刻刀の握り方
80度のたて込みが終わったところ。
植物の葉を彫る
④次に、たて込んだところの周りを印刀で彫り起こします。
葡萄の葉 彫り方
彫り起こし終わったところ。
ぶどうの葉 木彫

⑤浅かったり、彫跡がきたなかったり、彫くずが付いていたら、2回目と同じところをたて込みます。
葉脈などの仕上げは後でします。

⑥一番上の大きい葉が彫れたら、次に小さい葉を彫っていきます。手順は大きい葉と同様です。

実を彫る

葉の周りがきれいに彫れたら、ぶどうの実を彫っていきます。

CIMG6113
①上から1粒ずつ、印刀を使って45度の角度を保ちながらたて込んでいきます。実をすべてたて込みます。
②ひとふさの周りを15度位の角度で彫っていきます。ここでは12・15ミリの浅丸刀を使います。
③次に印刀で同じところ(ふさの周りのみ)を深めの角度(80度位)でたて込みます。
④ふさの周りを、大きいサイズの浅丸刀(12・15ミリ以上)で浅めの角度(15度位)で彫っていきます。
⑤ふさの周りを印刀で少し削ります。(周りが少し下がる。)
⑥12ミリの印刀を使って、ぶどうを一粒ずつ彫り分けます。
⑦彫り分けたぶどうの粒を、深い角度(80度位)でたて込み、質感や丸みを出していきます。

幹とつるを彫る

実を彫るときと同じ手順で彫っていきます。

仕上げ

①葉脈を丸刀6ミリで彫ります。彫ったところを印刀を使って60度位にたて込みます。
②たて込んだところを反対側から彫ります。葉の中心は、下からたて込むようにします。
③葉脈のたて込みができたら、葉の表面を大きいサイズの浅丸刀で浅く彫って質感を出します。
④幹は4.5ミリの丸刀で仕上げます。
【詳細は実践にて!】
文章では細かいところまで説明できませんので、気軽にお尋ね下さい。

【良い彫刻をするためには】
◎彫っていく順番と、どの彫刻刀を使うかが大切。
◎彫っているものの質感など、イメージを描きながら刀を入れていく。
◎彫刻刀がよく切れること。切らすように扱う。
◎彫刻刀をこまめに研ぐこと。
◎直線をたて込む時は、刃先を遅らせる。
◎曲線をたて込む時は、刃先を前に出す。

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