彫っていく手順:基本は手前から。
大きい葉→小さい葉→実→幹・つる→仕上げ
葉を彫る
手前にある大きい葉から彫っていきます。
たて込みの角度を45度くらい(上の写真を参考に)寝かして彫りましょう。
たて込む:ノミや彫刻刀を使って、木に対し刃を入れることを言います。
②たて込み後、周りを印刀もしくは12ミリの浅丸刀で浅め(20度~30度くらい)の角度で彫り起こします。
2回目にたて込む時には、最初に彫った断面を残してたて込みましょう。
80度のたて込みが終わったところ。
④次に、たて込んだところの周りを印刀で彫り起こします。
彫り起こし終わったところ。
⑤浅かったり、彫跡がきたなかったり、彫くずが付いていたら、2回目と同じところをたて込みます。
葉脈などの仕上げは後でします。
⑥一番上の大きい葉が彫れたら、次に小さい葉を彫っていきます。手順は大きい葉と同様です。
実を彫る
葉の周りがきれいに彫れたら、ぶどうの実を彫っていきます。
①上から1粒ずつ、印刀を使って45度の角度を保ちながらたて込んでいきます。実をすべてたて込みます。
②ひとふさの周りを15度位の角度で彫っていきます。ここでは12・15ミリの浅丸刀を使います。
③次に印刀で同じところ(ふさの周りのみ)を深めの角度(80度位)でたて込みます。
④ふさの周りを、大きいサイズの浅丸刀(12・15ミリ以上)で浅めの角度(15度位)で彫っていきます。
⑤ふさの周りを印刀で少し削ります。(周りが少し下がる。)
⑥12ミリの印刀を使って、ぶどうを一粒ずつ彫り分けます。
⑦彫り分けたぶどうの粒を、深い角度(80度位)でたて込み、質感や丸みを出していきます。
幹とつるを彫る
実を彫るときと同じ手順で彫っていきます。
仕上げ
②たて込んだところを反対側から彫ります。葉の中心は、下からたて込むようにします。
③葉脈のたて込みができたら、葉の表面を大きいサイズの浅丸刀で浅く彫って質感を出します。
④幹は4.5ミリの丸刀で仕上げます。
文章では細かいところまで説明できませんので、気軽にお尋ね下さい。
【良い彫刻をするためには】
◎彫っていく順番と、どの彫刻刀を使うかが大切。
◎彫っているものの質感など、イメージを描きながら刀を入れていく。
◎彫刻刀がよく切れること。切らすように扱う。
◎彫刻刀をこまめに研ぐこと。
◎直線をたて込む時は、刃先を遅らせる。
◎曲線をたて込む時は、刃先を前に出す。