お話を伺ったのは、岡崎市在住のHさんです。
木彫り教室きつつきに入ったきっかけはなんですか?
小学校の時に、ものすごく木を彫ることが上手な同級生がいたんです。
椿の生木を彫ってはんこを作ったり、お城のミニチュアを作ったり。
それを見て、「おれもやれるんじゃないか」と思ってやってみたがうまくいかない。
中学生や高校生になればやれるだろうと思っていたんですよね。でもうまくいかない。
社会人になってからも、うまくいかなかったわけです。
退職するころになって、「もうそろそろやらないと。」と思いました。
それで電話帳で検索して、石川先生の電話番号を見つけたんですよね。
電話をかけて出かけて行ってみたら、先生にちょっと彫ってみないかと言われて。
彫ってみたら、「うまいですね」というわけです。褒め殺しですね(笑)
でもやる気になっているもので、「彫刻刀をすぐあつらえてください」と言って帰りました。
いろんな趣味があってね。やりたいと思うことにいろいろと挑戦してきましたよ。釣りとかトランペットとかピアノとか。
アイススケートもね。ローラースケートもやりました。
ものごとはね、やるかやらないかだけだと思うんです。
才能があるとかセンスがあるとかではない。
ある一定のレベルまでは、できると思います。
やってみて面白くなければやめればいい。
木彫りも、やるか、やらないかだけ。それに尽きると思います。
結局木彫りをはじめて、もう10年以上経ちましたねぇ。
通っておられるのは3カ所ある教室のうち、どちらの教室ですか?
岡崎教室(悠木菴)です。
これまでにどんな作品を作られましたか?
丸彫りがしたいという思いが強くて。人物像や動物が多いですね。
レリーフはこれまでに5、6点だけだと思います。
石川先生は、どんな方ですか?
おしつけじゃなくて、その人の手にあったように教えてくれる先生ですね。
当たり前のことかもしれませんが、聞かないと教えてもらえないので、どこでつまづいているかを言います。
レベルに合った教え方をしてもらえるので、ありがたいですね。
どんなことでも、基本は習わないとだめだと思います。我流では上達しないので。
同じところで彫り方を悩むこともありますが、石川先生は何度でも教えてくださいますよ。
教室の雰囲気はいかがですか?
遊びに来ている感覚ですね。(笑)
動機が不純かもしれませんが・・・丸一日くる充実クラスはですね、
家ではなかなか集中して彫れないので、時間をつめてここに来て彫るという感じにしています。
あとは、みなさんの顔を見たくて来ている感じがある。
定年後、社会との接触が少なくなっているので、
この場にきて交流することが、とても大事なことだと思っています。
みなさんのお話をきいているだけで、刺激になりますしね。
これから取り組んでみたい作品がありましたら教えてください。
3年くらい取り組んでいるのですが、太子像や運慶快慶が彫った金剛峯寺の八大童子を彫っています。
八童子のうち4体を彫ったので、残りの4体も彫りたいですね。
仏さんではなくて、子ども(童子)シリーズで彫っていきたいです。
最終的には、自分で絵を描いてオリジナルの子どもシリーズを作っていきたいと思っています。
ありがとうございました。
余談として、小学生のころに刺激を受けた同級生と数年前に50年以上ぶりに再会されたことを話してくださいました。
その方も、趣味で木彫を続けておられるとのことです。素敵なご縁ですね。貴重なお話をありがとうございました。
【インタビュアー:Webページ制作 O 】